坂本のブログ

僕の備忘録です

オタクのノベルゲームレビューVol9~月姫 -A piece of blue glass moon~

 こんにちは、はじめまして、お久しぶりです坂本です。やっと月姫が終わりました。まさかプレイに5か月もかかるとは思いませんでした。まぁサノバウィッチに120時間かかった僕ならあり得る話ですが、、、

 無印版のブログはこちらからどうぞ。

 

 

 

 1.あらすじ

 

子供の頃の怪我の後遺症から「モノの壊れやすい線」が見えてしまう主人公、 遠野志貴は8年間預けられていた家を離れ実家へ戻ることになった。

 古い洋館での、すでに他人のような妹と二人の使用人との新しい生活が始まる。

 時を同じくして多発する猟奇殺人事件。被害者は一様に全身の血液を抜かれていた。

 ある出来事をきっかけに、志貴は吸血鬼達の壮絶な戦いに巻き込まれて行くこととなる。

 

 純白な吸血鬼は微笑む。

「私を殺した責任、とってもらうからね」

 

f:id:SakamotoBlog:20211125032534p:plain

 ※ネタバレを含みますので未プレイの方はブラウザバック推奨です。

 

 

 2.登場人物

 

 遠野志貴

 本作の主人公。子供の頃の臨死体験がきっかけで「モノの死」を見ることの出来る「直視の魔眼」を得る。普段はいたって普通の青年だが、殺人衝動や殺人鬼としての資質がある。

 アルクェイド・ブリュンスタッド 

 本作のメインヒロイン。天真爛漫で無邪気な性格。真祖に区分される吸血鬼。

 シエル

 志貴の学校の先輩。だがその正体は異端狩りの組織「聖堂教会」の討伐者。吸血鬼と戦う。

 遠野秋葉

 主人公の妹。遠野家当主として育てられ、礼儀正しく堅物。しかし8年も離れて暮らしていた志貴のことを好いているが、素直に感情を表せない。ツンデレ。おまけに黒髪ロング。

 翡翠琥珀

 姉妹で遠野家の使用人。性格が正反対であり 翡翠が寡黙で無表情であり、一方琥珀はいつも笑顔絶やさず明るい。

 弓塚さつき

 月姫の真のヒロイン。かわいい。

 斉木業人

 遠野家のビジネスパートナー。

 阿良句寧子

 遠野槙久の大学時代の後輩。医者。

 ノエル

 新任教師。顔がいい。

 みお

 何度か街で出会う、謎の少女。

 マーリオゥ・ジャッロ・ベスティー

 聖堂教会司祭代行  。少年。ラウレンティス枢機卿の息子(対外的には孫)。

 ミハイル・ロア・バルダムヨォン

 本作のラスボス。

 

 

 3.√感想

 

 

 共通√

 ソフト起動して初っ端から朗読始まるの鳥肌立ちました。

 原作より細かい描写、繊細な表現で昔よりマイルドになっているが、改行の仕方などキレはそのままで月姫のリメイクを読んでいることを実感できました。微細なグラフィック、ボイス付きということで弓塚の可愛さがより一段と映し出されている。単純にテキスト読むだけではなく背景、BGMなど全ての要素を同時に楽しませてくれました。

 反転衝動時、普通のテキストと違うフォントを使用したり、文字が反転し右から左へテキストが流れるなど反転衝動時の狂いを見事に表現していましたね。

 テキスト内で吸血鬼、死徒の説明があり、前作ではなかったパイルバンカーの説明が事細かく図やイラスト付きで詳しく分かりやすかったです。根源というワードが出てくる、されている。、型月世界に関する魔術などが多く出てきて型月ファンとしては嬉しかったですね。

 基本的な展開は月姫と変わらないが要所要所で変更点がありアソビ心がありましたね。

 

 

 アルク

 バトルシーン時、テキストゲームには似つかわしくない程の場面転換のスピーディーさ、テキストで詳しく書かれていなくても直視の魔眼を使用していることが分かる点、惨殺したことが分かる程の鮮血の紅さでした。このシーンは原作より表現力が高いですね。

 「……志貴を魔眼で魅了してしまえば確実にヴローブを仕留められるのにね。どうしてかなあ、初めてそういう気になったのに、初めて、そうするのがイヤになっちゃった。なんかすごい矛盾」というセリフ、いままで誰とも接してこなかったアルクが他人に対して何かを想い確実性よりも自分の感情を取るという結構大事なシーンだなと思いました。

 Day10のマーリオゥが物語の進行に必須な説明をしながらキャラ、人となりが分かるという1度に2つもの意味を持たせてくる描写素直にすごいと思いました。

 今作はCEROレーディングがあるということでシーンに関してどうなるかと思っていましたが、シーンそのものがなかったですね。シーンがないせいで時間経過が分かりずらかったですね。ただその分本来シーンがあった前後の心情の深堀が詳しくされていてよかったです。

 前作よりアルク⇔ロア、志貴⇔シキの対立、因果関係が詳しく書かれていてわかりやすかったです。またアルク⇔志貴の両方向の想いが事細かに描かれていて読んでいて心が満たされました。志貴の想いを聞いたシエルが志貴を学校に連れて行くのも納得できますね。

 ロアとの最終場面でアルクが「ーー消えろ。おまえに、私の志貴を殺させない」といったのエモいですね。

 最後の最後で星の代弁者、朱い月の後継者、真祖の姫君としての真骨頂がみれて幸せでした。ここまで詳しく描いてくれているのはありがたいですね。

 

 

 シエル√

 シエル√という名のノエル√

 

 お茶会で遠野家の話をした最後に「お茶は長い会話ですっかり冷めていた。」というテキストが入るのですが、お茶というお茶会にあっても不自然ではないものを使い‘‘冷めていた‘‘という熱い→冷めたという状態変化で時間経過を表し、‘‘冷めていた‘‘が槇久と志貴の関係を表しており、この一行でお茶会の場面の全てを表しているといっても過言ではないほどの完成された文章だと感じました。

 元々の月姫はアプローチこそ違えどロアを倒すことが最終的なゴールでしたが、月姫Rシエル√ではアルクェイドにあっさり倒されてしまい物語の一通過点でしかないという扱いに驚きました。

 ノエルの変身、殺人、食事のシーンからのマーリオゥの説明でノエルと志貴を誤認させてくるのは作りこまれてますね。

 アルクが自分とシエルどっちが大切か迫るのは非常に人間らしい変化でしたね。アルクの心情の変化は志貴によるものか?

 

 Normal End

 アルクの人間らしさが勝つ。結構あっけない終わり方。月姫2へのプロローグみたいな感じ。終わったという爽快感はなかったので√全体としては残念でした。

 

 True End

 アルクのことを拒んだNormal Endとは逆にアルクに好きと伝えたTrue Endですが、結局は自分の気持ちを伝えることになるので上げて落とすことになってしまいNormal Endより怒ってましたね。これは乙女心を理解していない志貴君が悪いと思います。

 最初にロアが光体は動体ではないので移動はしないと言っていましたが個人的な思考を始めたことで移動し始めるのは、惑星のシステムとしての光体と光体の権限を行使するアルクを別存在としているのはしっかり設定を考えられている証拠ですね。

 アルクにあっけなく殺されてしまいお世辞にも出番が多かったとはいえないロアでしたが最後の最後に明確な役割があり、あまつさえ本来敵である志貴と共闘するとは驚きました。ロアの読み込みがかなり深く描かれていて良かったですね。



 

 4.システム

 環境設定のボイス音量はいままで出てきた登場人物のみ選択できネタバレの配慮ができている。

 グラフィックが異常なまでにキレイ、イベントCGでバトルシーンも楽しめる。

 ログから任意のテキストへのクイックジャンプ、テキストの早送り、早戻しができる。次、前の選択肢へのスキップがないのは残念でした。

 フローチャート、バッドエンド集が実装されたのは良かったです。特にフローチャートに関しては√分岐のメモと取らなくても一目で未選択肢、未開放シーンが確認できるのがルート、シーン回収においてかなり楽になりました。

 またバッドエンド救済の「教えてシエル先生」のアドバイスが的で、ほぼほぼ答え言ってるに近いのも√攻略しやすくなっていました。

 絶対に見せたいシーンの時にテキストの読み飛ばし、スキップができず強制的にシーンを見せられて最高でした。

 

 

 5.最後に

 見知ったキャラにザ・月姫なストーリーでしたが原作とは大胆な違いもあり新鮮な気持ちでプレイできました。

 ネロは出ないしロアはあっさり殺されてかわいそうでしたね。新参の死徒が出てきたんでしょうがないですね、古参はお役御免ってことで。僕は好きですよ彼ら。

 次は「魔法使いの夜」の予定です。劇場公開するまでには終わらせたいですね。

 それでは~

 

 

 

 

 TYPE-MOON

 同人サークルTYPE-MOON