坂本のブログ

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オタクのノベルゲームレビューVol5~セヴンデイズ あなたとすごす七日間編~

 こんにちは坂本です。ついにメルブラ予約が解禁しましたね。月姫リメイクも出ますしFGO6章も公開されましたし今年は型月年ですね。嬉しい限りです。

 

 

 1.初めに

 ということで今回は前回言っていたセヴンデイズについて書いていこうと思います。

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 ※ネタバレを含むので未プレイの方はブラウザバック推奨です。


 2.登場人物

 

 修一

 本作の主人公。普通の学生。

 

 千代子

 本作のメインヒロイン

 

 サクラ(日本人形)

 律儀

 

 シズク(くまのぬいぐるみ)

 無口

 

 イチル(掃除機)

 竹を割ったような性格

 

 コトハ(赤べこ

 ツンデレ、お嬢様

 

 マリ(こけし

 元気っ娘

 

 ネネ(猫)

 大人なお姉さん

 

 

 修一の幼なじみ。お寺の家系でオカルト系に詳しい。

 

 

 3.あらすじ

 

 

夏休みを間近に控えたある日。

 

 主人公の神崎修一が、悪友から渡された「呪いのブルーレイ」を自宅で再生すると、

 ブルーレイから出てきた女霊に取り憑かれてしまう。

 幼馴染の西連寺紫は由緒正しいお寺の家系でそのテのことに強く、 

 修一に取り憑いた女の霊の除霊を試みる。

 除霊によって怨霊は消えたのだが、未熟な除霊だったためか霊の正体である少女が残ってしまった。

 

 どうやら彼女は映像の中で殺されていた少女で、御巫千夜子と名乗り、続けてこう言った。

 「あと六人、いるんです。私の中に」

 千夜子の中にはさらに六人の少女の霊が憑いていた。

 

 紫によると、霊体がこの世に存在できるのは四十九日で、それで七人で割ると七日間。

 一人当たり七日間という短い猶予で、悔いの残らないように

 彼女たちに幸せな最後を迎えてもらう。それが修一の役目となった。

 

 修一はまだ分かっていなかった。これから彼女たちと過ごすということ。

 それは、彼女たちとの別れを七度も迎えなければいけないということなのだ。

 

 七人の少女たちを安らかに終わらせる夏が、静かに始まる・・・・・・。

 

 4.各ヒロイン√感想

 

 プロローグ

 幽霊という馴染みがなく怖いイメージがある物を赤べこや掃除機など身近なものに置き換え、ユーモアに表現していて面白い。

 話の道筋を理解しやすくプロローグとしての役割を完璧にこなしている文章でした。

 

 サクラ√

 明るく接しているが根底には家族への想い、未練があるのを画いている。7日間という短い期間を自分の為というよりは修一への恩を返すような行動をしておりサクラの性格が窺えました。

 結果や目的よりもいましかできないことをしたいということに考えさせられました。随所にサクラのお姉さん味が感じられ、特に今後の為の起点作りとして地図作りをするのは印象に残りました。

 サクラ√の本質をNormal EndとGood Endの差分だけで表現していて表現力の高さに感動しました。

 

 コトハ√

 思ったより事件の概要の開示が早いと感じました。

 ツンデレお嬢様で垣間見えるデレ、これぞ王道というキャラで安心して読み進められました。

 再婚について意見の相違、どちらも正しいが故に分かり合えないというジレンマ。

 恋人とはに対するお母さんの回答が100点満点でよかったですね。

 Good Endのラストはある程度予想できましたが、テキストの中に伏線が散りばめられており読み手にラストをある程度予想させ意識を集中させる感じは個人的には結構いいなと思いました。

 

 マリ√

 想像以上にぶっ飛んだ始まりでした。まさか「早く終わることはできないの?」という意図事が非常に印象に残っています。

 こけしの時からあの性格は分かっていたが肉体を得たことでキャラ付けがさらに加速してマリを最大限に表現されていて嬉しかったです。

 普段はクールで感情を表に出さない感じですが、自分からをTRPGを提案したり自分もノリノリだったり紫の意外な一面が垣間見えました。

 ノベルゲーム内にドラクエのようなコマンドバトルを挿入してくるのは斬新で驚きました。

 上記の2√は過去の清算という感じでしたが、マリ√では過去にはあまり触れず今を楽しむというのはマリの性格に合っているストーリーだと思いました。純粋に読み進めるのが楽しかった√でした。個人的にはセヴンデイズ一番お気に入りの√です。

 

 イチル√

 7人の中で一番時間を効率的に使っていると感じました。ただ喧嘩を「青春」と呼んでいるのは....生前どんな生活をしていたか気になりました。

 話が短かったのが少し残念でした。

 

 シズク√

 まず8歳というところに驚きました。元々感情の起伏が少なかったですがぬいぐるみから人間になり表情から思考、感情を読み取れるようになり、ぬいぐるみの状態では分からなかったシズクの内に秘めたる想いが分かり良く練られているなと思いました。

 物語の流れが急激に動く。犯人が判明しておりすでに死亡しているのにも関わらず犯人の名義が出てこないと思ったらまさかちゃこの祖父とは驚きました。過去に執着するのではなく、7日間でできることをするということによって過去の事件から注目を外しここまで真相を自然に引っ張るシナリオの組み立て方は良く考えられてるなと思いました。

 シズクのやりたいことと事件が深く関係しており事件主体という感じでしたがもう少しシズク側に寄せててもよかったのかなとは思いました。

 

 ネネ√

 シズク√からの続きとはいえいきなりシーンから始まるのは斬新でした。ただ個人的にはいきなりシーンから始まるよりは段階を踏んでシーンに入ってほしかったですね。

 ここまで押せ押せな人格は初めてでした。機動戦艦ナデシコのユリカミスマルみたいですね。

 一見3日目は1日無駄にしているようにみえるが後々この3日目が聞いてきてトータル+になっている。5人終わった過程もあるが、ここで初めて具体的に修一の気持ちが出てきたのは大きいかと思います。修一からのキスは意外でした。ここで紫、千代子を気遣えるネネはすごいですね。最初と比べて修一とネネの立場が逆転しているのに気づいたときはハッとしました。ネネの急な純粋さが印象的でした。本作の√の中で一番ノベルゲームっぽかったです。

 Normal Endでこの満足感だったのでBad Endも見て見たかったです。True EndとGood Endが対極なのは印象的でしたね。

 

 千代子√

 ネネが千代子へ残した時間が0日目として表記されているのは細かいところまでしっかり作りこまれているなと感じました。

 True ENDとGood END差異がなく√解放の為だけに存在しているのは物足りなかったです。零編の前座とはいえ流石に短かったのは残念でした。

 

 零√

 ジャンルが「オカルティック恋愛ADV」だったので過去に干渉して改変するのは驚きました。SFチックというかシュタインズゲートというか。

 御巫次郎生存時ということである程度覚悟はしていましたが想像してたより暗く重く読み進めるのがつらかったです。

 クライマックスに全員出てくる演出はエモかったですね。

 最後の出会って終わる終わり方は「千代子が生きている可能性且つ千代子とつながっていた可能性」という最高潮で終われる最高の終わり方だったのではないかと思います。

 

 紫√

 流石に紫Endではないと思っていたがまさかの紫主観の√。いままで各√で散見してきた紫の修一への想いが描かれておりセヴンデイズ最終√にふさわしいものだったかと思います。

 テキストの背景が紫色になっており細かいところまで配慮できている。

 

 

 5.システム

 直前の選択肢に戻れるのはクイックセーブを使わずに分岐差異テキストを拾えるので非常に快適でした。これは全ノベルゲーム採用してほしいですね。

 一度読んだテキスト、選んだ選択肢の色が変わり分かりやすかったです。

 メイン√内でのヒロイン分岐がなく、各ヒロインごとの章になっていて読みやすかったです。

 それぞれの√が終わりタイトルに戻ると直前のイベントCGがタイトル画面の壁紙になるのは良いと思いました。

 急なクリックアクションはカオスヘッドを思い出し個人的には結構嬉しかったですね。

 

 

 6.終わりに

  いかかだったでしょうか。LOST:SMILLをプレイしていたので期待していましたが、期待を上回る程の出来栄えでした。次のLIFE0の新作冬に出るらしいので楽しみです。

 それではまたお会いしましょ~

 

 

 

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